(「AI課題3:植物写真分類(2)」の続きです。)
前回は葉の写真を分類しましたが今回は木の幹を試してみました。 葉とは違って幹にはわかりやすい特徴が少なく、若い木と老木とでは見た目が異なる場合が多く、形が一定ではないので難しいと思います。
(実際に木の幹の写真一枚で判断できる人はよほどの専門家だと思います。通常は、木の幹・全体の形・葉・花・実などの特徴のある部分を一つずつ確認しながら判断します。)
9種類の木を試してみました。(尚、ここでの分類は生物学的な種ではなく世俗的な分類です。)
学習用画像(各50枚x9種類) plant03_stem9_train.zip
テスト用画像(各10枚x9種類) plant03_stem9_test.zip
プログラム(言語 Python、テキストファイル UTF-8)
plant03_stem9.py
前回と同じく、プログラムでは最低限の確信度を 0.001としてそれ以下なら「わかりません」として、確信度の高いものが複数種類以上ある場合は2種類を表示することにしています。
また、1枚の写真ではわかりにくいので、それぞれの木のテスト用画像10枚の確信度の集計して判断するようにもしました。
テスト結果
plant03_stem9_result.txt
【テスト結果と写真の一部抜粋】
—– イチョウ—–
—– イチョウ 個別判定の集計結果: ○=4, ×=0, ?=6 —–
—– イチョウ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.207],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
おそらく、イチョウ ではないかと思います。
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—– ケヤキ—–
—– ケヤキ 個別判定の集計結果: ○=6, ×=2, ?=2 —–
—– ケヤキ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.323],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.116],サザンカ[0.003],ツバキ[0.000],ウメ[0.027],
おそらく、ケヤキ ではないかと思います。
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—– クスノキ—–
—– クスノキ 個別判定の集計結果: ○=7, ×=0, ?=3 —–
—– クスノキ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.001],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.539],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
これは、クスノキ です。
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—– マツ—–
—– マツ 個別判定の集計結果: ○=7, ×=2, ?=1 —–
—– マツ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.018],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.001],マツ[0.270],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.007],
おそらく、マツ ではないかと思います。
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—– プラタナス—–
—– プラタナス 個別判定の集計結果: ○=9, ×=0, ?=1 —–
—– プラタナス 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.969],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
これは、プラタナス です。
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—– サクラ—–
—– サクラ 個別判定の集計結果: ○=7, ×=0, ?=3 —–
—– サクラ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.755],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
これは、サクラ です。
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—– サザンカ—–
—– サザンカ 個別判定の集計結果: ○=6, ×=2, ?=2 —–
—– サザンカ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.001],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.016],サクラ[0.000],サザンカ[0.429],ツバキ[0.148],ウメ[0.000],
おそらく、サザンカ ではないかと思います。
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—– ツバキ—–
—– ツバキ 個別判定の集計結果: ○=7, ×=3, ?=0 —–
—– ツバキ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.002],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.663],ツバキ[0.706],ウメ[0.000],
おそらく、ツバキ か、または、サザンカ ではないかと思います。
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—– ウメ—–
—– ウメ 個別判定の集計結果: ○=6, ×=1, ?=3 —–
—– ウメ 確信度合計による結果判定
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.002],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.420],
おそらく、ウメ ではないかと思います。
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End.
ツバキとサザンカは似ているので分かりにくかったと思います。個別の写真での判断は難しくてもぞれぞれの木で写真10枚あるとある程度の答えは出せるようです。
写真一枚の個別の判断での誤判の別を見てみます。
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【 画像ファイル名:KEYAKI1051.JPG】(ケヤキ)—–
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.001],ツバキ[0.000],ウメ[0.245],
おそらく、ウメ ではないかと思います。
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なぜこれがウメになったのかわかりませんが、おそらく木が小さく写されていて写真の解像度も悪いのが原因かもしてません。
ディープラーニングでは人間と違って、どうして間違えたのか言い訳してくれないのが難点です。
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【 画像ファイル名:KEYAKI1055.JPG】(ケヤキ)—–
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.026],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
おそらく、サザンカ ではないかと思います。
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これも写真が少しピンボケなので間違えたのでしょうか。
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【 画像ファイル名:MATSU1053.JPG】(マツ)—–
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.065],
おそらく、ウメ ではないかと思います。
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写真を見てもマツらしい特徴が出ていないのでわかりにくかったと思います。
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【 画像ファイル名:MATSU1056.JPG】(マツ)—–
イチョウ[0.165],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.004],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
おそらく、イチョウ ではないかと思います。
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この写真はマツらしい特徴がありイチョウに見えないですが、模様よりも色合いなどが影響しているのでしょうか?
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【 画像ファイル名:SAZANKA1051.JPG】(サザンカ)—–
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.000],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.998],ウメ[0.000],
これは、ツバキ です。
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ツバキとサザンカは元々判別が難しいと思います。
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【 画像ファイル名:SAZANKA1058.JPG】(サザンカ)—–
イチョウ[0.000],ケヤキ[0.011],クスノキ[0.000],マツ[0.000],プラタナス[0.000],サクラ[0.000],サザンカ[0.000],ツバキ[0.000],ウメ[0.000],
おそらく、ケヤキ ではないかと思います。
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これは表面にコケなどが生えてわかりにくいかったと思います。
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一枚一枚の写真では幾つか間違いがありましたが、合計ではそこそこできているようです。
実際のアプリケーションでは、木の幹・全体の形・葉・花など複数の写真を撮影してもらって判断する予定なのでなんとかなると思います。
(2019/05/04 S.Onda)