水と環境

 

水の惑星

地球の表面の3分の2は水で覆われています。

地球は水の惑星と呼ばれています。

水の中には様々な生き物がいてお互いに影響しあっています。

 

 

植物は必要な物質を作るため、太陽の光を利用して二酸化炭素を取り込んで酸素を出します。これを光合成と呼びます。水の中の植物プランクトンも光合成をおこなって酸素を出しています。地球の3分の2を占める海の光合成も地球環境には重要なのです。

 

 

 

地球が誕生したばかりのときには、大気中に酸素はほとんどありませんでした。最初は海の植物プランクトンが光合成で酸素をつくってきたのです。

 

 

水の中の生態系

植物プランクトンは他の生き物の餌となります。巨大な魚も元をたどれば植物プランクトンが育てているようなものです。

 

 

 

 

水の中には細菌がいて、生物の死骸を分解しています。分解されて元の栄養塩分と二酸化炭素に戻ります。

 

 

 

そうして再び、二酸化炭素と栄養塩分が植物プランクトンに使われるのです。

生態系のバランスが崩れると多くの生き物たちが生きてゆけなくなります。漁業や農業などの人間の生活にも支障をきたします。

 

有害物質と生物濃縮

人間が排出した汚染物質によって水の生き物が死んでしまうことがあります。

すぐには死ななくても生物のからだの中に少しずつ蓄積されていく物質があります。こうやって物質が生物体内に蓄積されることを生物濃縮と呼びます。

 

 

 

 

 

水俣病やイタイイタイ病のような公害病は、有害な重金属が魚に蓄積されて、魚を食べた人間の体の中でも蓄積されて、量が増えて病気になったのです。

 

 

富栄養化と水環境の破壊

人間が増えると生活廃水や工場廃水で川や海を汚します。

廃水の中にはプランクトンや細菌の栄養となる物質が多く含まれています。しかし増えすぎると酸素が足りなくなって水の中の生き物が死んでしまいます。

プランクトンや細菌などの栄養が多すぎることを富栄養化と呼びます。不足すると困る、多すぎると困る、バランスが大切なのです。

 

 

廃水の処理

川や海の水を汚さないために下水処理、浄化槽、工場での廃水処理をおこなっています。

日本の下水処理場や工場での廃水処理によくつかわれているのがプランクトンや細菌などの微生物を利用した方法です。

微生物を育てて微生物に分解させる方法で、自然の微生物生態系を応用したものです。

この方法は「活性汚泥法」と呼ばれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

人間が増えて経済活動が活発になると環境問題が起こります。その問題を解決するために様々な技術が研究されているのです。

 

(作成 Shin Onda